抗がん剤について

2019/01/13

全6回の抗がん剤治療が無事に終了しました。
忘れないうちに、抗がん剤の副作用についてまとめておこうかと思います。

使用する薬剤はTC療法と呼ばれるもの。
パクリタキセルとカルボプラチンの、
二つの薬剤を併用します。
パクリタキセルは、植物の樹皮から作られているらしい。
カルボプラチンは、プラチナ系、アルコールで薬を溶いてあるそうですが、私が酔っぱらうほどではなかった。

10時過ぎから18時過ぎまでがっつり点滴です。
手始めに抗アレルギー薬と、吐き気どめの点滴。
その後、パクリタキセルを3時間、カルボプラチン1時間。
その間(厳密に言うと、前日の17時から丸一日)ずーっと生理食塩水も併用して点滴されます。

余談ですが、点滴のルート確保は若いお医者さまたちがこぞってやってくるのですが、とても痛いです(^^)
皆さま慣れていない中での挑戦なので、仕方がないとは思うんですが、、、とにかく痛かったです。

私の場合、点滴中は薬に対するアレルギー症状もなく、点滴漏れもなく、(劇薬なので漏れると大変みたい。看護師さんは厳重に手袋をして薬剤扱ってました。) 血管痛もなく、抗アレルギー薬のおかげでひたすら眠いものでした。

点滴中、薬のアルコール分もあるからなのか、
体も熱っぽく、ぐっすり。
そのせいで夜はあまり眠れなかったりしたので、こっそり漫画読んだりしてました。

副作用に関して。

吐き気に関しては、吐き気止めの点滴と強めの飲み薬のせいかほとんどなし。でも吐き気止めの薬のせいで胃腸の動きがすこぶる鈍い感覚にはなりました。なんだか居心地が悪くてご飯を食べたくない、ていう日がトータルで2〜3日あったかなあ。

あとはたまに突然お腹が痛くなる、という事案も2回ほど発生。大抵、夜中。あと、寝不足で朝から動いた時が思い当たるくらいかなあ。胃?がギュイギュイと痛くて眠れない。正露丸飲んだら治ったけど。なんだったんだろうか。

味覚障害はなかったです。それはほんとうによかった!
いつも通りおいしいものをおいしく食べました。
食べたくない時は食べなかったですが!
病院のごはん、後半に進むにつれ全然食べたくなくなり、
6度目の入院に関してはほとんど違うもの食べました。。
病院食については完全に気持ちの問題だなあ。
これから先もあそこでごはんは食べたくない…。

関節痛は2クール目から始まりました。
これはしんどかったですね。
一度だけ関節痛の副作用が出る日に、ぎゅうぎゅうの満員電車に耐えた日があったんですが、その時が一番痛みも酷かったように思います。無理は禁物である。
膝と足首の関節が、昼夜問わず、ズキズキ…ズキズキ……じんわりとメンタルを削られていく痛みが続きます。
寝ていても起きていても動いていても痛い。
ロキソニン飲んでも効かないのであまり鎮痛剤も飲まず。
だいたい点滴してから2日後から痛み始めて3日目がピーク、あとは少しずつおさまっていきました。

関節痛と吐き気と食欲ゼロが重なった時はなかなかつらいものがありました。家族はどうにかして何か食べさせようとしてくれるんですが、心の底から今は食べたくない…!食べもののことも考えたくない…!という状態。
心の余裕もないので、家族がそばにいてくれることよりも、ひとりで寝ていることを選び、買い物だけ頼んで、あとはじっと、嵐が過ぎ去るのを待ちました。
イオンウォーターには度々お世話になりました。

あとは手足のしびれ。
手足の末端がしびれるのです。ぴりぴりと。
最初はすぐ治ったんですが、5クール目からは前回の痺れを残したまま次の入院が始まるくらいには長引いてました。わたしの場合は手はすぐおさまりますが、足だけ長引きました。正座直後の、触らないで!てなるほどの痛みではないけどずっとシビシビしている。

一番分かりやすかったのは外見の変化でしょうか。

まずは顔色。
顔色がいつもよりもさらに悪い。
ただでさえ、普段から元気ハツラツ!な見た目ではない私ですが、それがまあ具合悪そうな顔色に仕上がってました。
それも1週間くらいすると割と普通くらいに戻ってたかな。

そして脱毛。
TC療法は脱毛は免れられないらしく、
現在も全身の毛という毛がありませーん。
顔の産毛とかもないからなのか、肌が陶器のよう!
つるつるです。
肌荒れもしなかったな。
生活が落ち着かざるを得なかったためでしょうか、2〜3年前くらいから謎の肌荒れをしていたんですが、それが今はひっそりしています。
お会いする機会のある方は是非すべすべのほっぺたを触ってください笑。

女性の命である髪の毛も、綺麗になくなりました。
髪の毛が抜け始めたときはさすがに落ち込みました。
最初は悲しかったな。
ダチョウのひなみたいだったし。
1日家に引きこもり、抜ける毛を掃除し続けて、もういいや、と思ってシャワーで流しても全然終わりが見えない!ヒィィ…!
抜ける髪の毛が少しずつ減り、
また残っている髪の毛も少しずつ減り。
3クール目くらいから丸坊主な見た目に落ち着いたかな。
それでも少しずつ伸びて貧相なマリモくらいにはなってたような。

そしてこの頃からはいよいよ眉毛も抜け始めました。
4クール目くらいでまつ毛ともサヨナラしました。
すっぴんだと、顔も怖い!
鏡を見るのが、毎日苦痛でした。
自分が自分でなくなってしまうようで、
あんまり人にも会いたくなくて、
人の目がすごーく気になった。

お化粧に関しても、今までは手抜きメイクでサササーッで済ませていたため知識もスキルもなく。
化粧品も全然詳しくないし、何使えばいいのかわかんない!パニック!てなってた時に、眉毛が消えかけてる私を見て、ウィッグ+化粧品セットをくれたひとがいたのです。
優しさとは、心遣いとは、、、と考えさせられました。
すごく嬉しかったし、とてもありがたかった。
何より、使えるものだらけだった…!
付けまつ毛だけは最後まで上達することはなかったけれど、、、笑
まつげはなくても意外と違和感ないんだな、
とポジティブに捉えて気にしないことにしました。

具合が悪い時の写真は一切残したくなくて、頑なに坊主の写真は撮らなかったんですが、お正月に家族と一緒になぜか撮りました。三蔵法師みたいできれいよ(あくまでも家族から見たら、の話です)、とか、頭の形きれいだからかわいいよ、とか、家族は優しさしか与えてくれなかったな。


(※あくまでも、イメージ映像です。)

そして今は寒い季節。
家で何も被ってないと、頭から首が冷えてくる。
なので家でも帽子かぶってました。

ウィッグは結局3種類気分で使い分けてましたが、皆さまが優しく受け入れてくださるので特に何も言われなかったなあ。
書きながら思うけどほんとに周りに恵まれてるのね。
フラットな気持ちでいられたのは周りのおかげだと思う。

あとは自覚症状のない副作用としては骨髄抑制。
白血球が減って体の抵抗力がなくなるやつです。
からだに侵入してくる敵に対してノーガード状態!
インフルなんてもってのほか…!
そんな中で、週に一回病院に行くほうが色々もらってきそうだけどな、とずっと思ってました笑。
幸い治療中、風邪は一度しかひかず、気を抜かずにこのまま元気で乗り切りたい所存であります。
(※とか調子のいいこと考えてたら最後の入院中にまんまと風邪をひきました。つらかった!)
手洗いうがいマスク!を徹底した半年でした。

私の場合、1 クール目で白血球の数値が下がりすぎたので、2クール目以降はその対策にジーラスタ注射をしたこともあり、入院の日程が大きく変わることもなく、順調に進めることができました。
ジーラスタ注射の副作用、最初の頃は腰痛が出たりしましたが、後半は特になかったな。

あとは薬を排出するにあたって、肝臓の負担が大きかったようで、その対策の薬も飲んでました。
これも特に自覚症状はなし、血液検査で判断。

こんなところかな。

あと2週間くらいしたら、最後の抜け毛期間が来て、そこからは春の喜び!といったところでしょうか。
噂によると髪の毛の質がクルクルに変わるらしいのですが、元から癖っ毛の私はどうなってしまうのか。
ストレートになってしまったりして!なんて浮かれたことばかり考えています。
そんなことはないんだろうけど、わくわく。
早く温泉にも行きたいな〜

だらだらとまとめてみましたが、
私の場合はかなり軽めの副作用で済んでいるものと思われます。