救われた本の話

2018/09/03

6月に卵巣がんだということがわかってから、
久々に本を読む機会が増えました。
病気に関するものも、そうでないものもありましたが、今日はその中でも、私が辛いときに読んで救われた本を紹介しようかと思います。

入院・手術を終えて抗がん剤治療が始まるまでのひと月ほどの間、自分の置かれた状況がひどく宙ぶらりんに思えて、心もとなく感じていた時期がありました。

手術が終わって、体調はだんだん、少しずつとはいえ回復しているのに、病気が治ったと言いきれない状況。
わけのわからないまま手術を終えて、術後自由に動かすことができなかった体から、ようやく動けるようになってきたのに。
特に、手術をした7月は入院していたこともあり、社会と断絶されているような気持ちが、常にどこかにあったように思います。

そんな中で、大学の先生が本を送ってくださいました。

それがこちらの本です。

すべては導かれている: 逆境を越え、人生を拓く 五つの覚悟

すべては導かれている: 逆境を越え、人生を拓く 五つの覚悟

『すべては導かれている』

タイトルだけ見て、「スピリチュアル系かあ」と訝しんでいたのですが笑、読み始めると不思議なもので、驚くくらいにストンと腑に落ちる内容でした。

病気になってから、自分が病気になった理由を探していました。あの時ああすれば病気にならなかったのでは、とか、自分があんな行動を取った報いだ、とか、これまでの生き方を省みて、いいことばかりしてきたわけではない自分の行動の結果として卵巣がんになったのである、と懲罰的に自分のことを責めていた部分もあったと思います。

それを真っ向からバッサリ!と斬ってくれたのがこの本でした。読むまでは、気持ちがいつもどこか落ち着かなく、ざわざわとしていたのですが、読み終わると、のどにつかえたものがお腹の中に落ち着いたような、とても静かで穏やかな心持ちになっていました。

私は割とひねくれているので、導かれる、とか、スピリチュアル、とか、全面的に信じるのはどうなんだろう、と思うタイプですが、数多くある中での1つの考え方として、今回はこちらの本を採用しました笑。

どこの箇所も、切り取ってしまうとなんだかよくある自己啓発の言葉になってしまうので内容は割愛しますが、読んでからとにかくすごく楽になったのです。

それ以降はお会いした方にはお分かりいただけるかと思いますが笑、毎日思った以上に元気に過ごすことができています。
気持ちって大事なんだなあとつくづく思います。

単純に、自分が卵巣がんになった、という事実を受け入れることができたというだけのことなのかもしれませんが、たくましく、しなやかに、しっかりと!決していいことばかりではありませんが、悪いことばかりでもないので、今日も健やかに過ごしていこうと思います◡̈


(ウィッグデビューをしました)